第2回 日本人の生き方1 雪月花の心
雪月花の心
雪月花トランプソフト25周年記念行事「和の文化講座」第2回講座は、『雪月花の心』『生花』について
日本人と雪月花
雪月花といえば、美しい自然の象徴だったり、一度に揃わない風景ということしか知らなかったのですか、かつては信仰の対象だったようです。 古代日本人は季節の移り変わりに神を感じてきました。
雪の多い年は豊作になるとされ、信仰の景物とされてきました。
月は満ち欠けを繰り返し、循環と再生の原理に支えられている象徴と見られてきました。
花は古来から多くの日本人に愛されてきました。また花は「鼻」「端」を語源とし、物事の予兆を表すものとして農耕の吉兆を表す神の依代(よりしろ)とみなされることもありました。
常緑樹である松も同じく依代と考えられており、地鎮祭やお正月に飾る門松も神様が宿るためと知り、当時の考え方が自分の身近なところに受け継がれているのだなと実感しました。
年中行事と月次絵
月次絵(つきなみえ)は、四季絵(しきえ)とも呼ばれ季節の風物(雪月花など)や年中行事を描くやまと絵のジャンルです。 月次絵には年々繰り返し巡る季節に対する一種の安心感が描かれています。
それを聞いて思い出したのは日本のファミリー漫画や4コマ漫画です。 これらのジャンルの漫画でも、お正月やバレンタインデー、節分、雛祭り、お花見、夏休み、クリスマス、年越し蕎麦といった年中行事が繰り返し描かれています。
こういった漫画ではやはり安心感を出すように描かれており、こういったところで当時の月次絵からテーマが受け継がれているのかもしれないと感じました。
生花
今回の実習は生花です。
蜻蛉玉を入れたワイングラスに、小さな生花を生けました。 ガーベラやカーネーションなどの季節の花々を剪定して、ワイングラスに生けてゆきます。 生花が初挑戦という男性方も多く、それぞれ生けては元に戻したり、短く切りすぎてしまったりと試行錯誤したようでした。
大きくて中央に置きたいガーベラや、隙間を埋めるのに適したカスミソウなど、使い方も様々です。 それぞれ「ここを見てほしい」場所があり、ワイングラスを回して色々な方向から見直してみたり真剣に生けています。
各自が生けたお花はその後しばらくの間、社内の風景を潤してくれました。